ウェルパインコミュニケーションズ(東京都杉並区阿佐谷北4―7―10、tel03―3223―0115、松井孝博社長)は、金属探知だけでなく金属の材質まで同時に識別できる新方式(特許申請)による金属探知/識別装置を発売した。
販売価格は150万円から。セキュリティチェック分野向けなどに年間100台の受注を見込んでい
る。
従来の金属探知機は、金属の材質により検出感度が異なることから感度を上げて検出すると誤動作する場合があった。特に、アルミニウム、銅、金などの非磁性体のみを検出するときに強磁性体の信号を抑圧し難い問題があった。
同社では、その解決手段として、金属材料の周波数依存性に着目、多重周波数方式を採用し位相情報を積極的に信号処理する方式を開発した。
発売の金属探知/識別装置は、2周波以上の周波数を混合しアンテナコイルに供給、一方の受信コイルでは外部からのノイズをキャンセルできる構造になっている。
2周波以上の受信信号は同時に直交検波し、各ベクトル演算により金属の質量に比例する振幅成分と材質に比例する位相成分に分解して、金属の種類を正確に判別する。
通過位置による検出レベルの変化に対しては、送受信アンテナを高速切り替え、信号レベル演算をして対応できる。
振幅と位相は細かなセキュリティ・レベルの設定が可能で、様々な金属を検知・識別の対象にできる。
オプションにより監視カメラとの連動、インターネットで画像のメール送信も可能である。