NECA(日本電気制御機器工業会)委員会活動紹介 センサ技術専門委員会 技術と市場の実態を把握国際標準化への積極的な提案

センサ技術専門委員会(主査=IDEC・稲田宏治氏)は、NECAの主力製品のひとつであるセンサ関連技術の調査・研究による技術力の向上を図ると共に、IEC/SC17B(低圧開閉装置及び制御装置)国内委員会の審議を通じてIEC規格への日本としての意見を反映させることなどを主な目的としている。現在6社が参加し、年間10回委員会を開催しており、延べ開催回数も188回を数える。

国際標準化の流れの中で、ISO/IEC規格のJIS規格との整合化が著しく進んでいるが、センサ技術専門委員会が、2008年度から中心活動として取り組んでいるのが、JIS
C8201―5―2(IEC60947―5―2)の改正に向けた作業。

この規格は、「近接スイッチ」の総称で、光電センサ、近接センサ、ロータリエンコーダなどを含む物体の接近、及び近傍の物体の有無を非接触で検出するセンサを指している。すでに改訂版CDが出ていることから、次のステップとして、安全関連の近接スイッチを今後の活動の中心に置いていく。

「日本のセンサ技術を世界に提案していくことが重要であるが、単に技術だけでなく市場の実態を考えた活動も行っていく必要がある」(稲田主査)。

センサに限らず、規格の改定にはいろいろな業界と関係してくることから、関連する工業会などとの意見交換が重要になる。特に、センサは昨今、インテリジェントなセンサが増えており多様化・複雑化している。

センサ技術専門委員会でも、他の工業会との意見交換に向けた委員派遣を積極的に行っている。

「IEC規格の制定意図がわからないような条項もあり、こうしたことを防ぐためにも、各工業会の利害関係を一致させて活動していくことが必要だと思う」(山武・高宮知広副主査)。

センサ技術専門委員会では、古いNECA規格の見直し作業も進める検討も始めている。センサ技術専門委員会の担当内製品を中心に行い、会員外の該当製品については調査して、その上で改・廃に向けて判断を行うことにしている。

さらに、制御機器の基礎知識「センサ編」の改訂作業も始める。2001年7月に改訂版を発行してから8年余りが経過していることから、昨今の技術動向なども盛りこんだ内容にする計画だ。

稲田主査は「日本のセンサ技術が世界市場でも評価を確立できるようにするためにも、情報収集を進めながら地道な取り組みを行っていきたい」と語っている。

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