PLC(プログラマブル・コントローラー)は、FA機器の中核を構成する機器である。
2008年は前半、大きく出荷が減少したが、後半に盛り返し、前年比80%前後まで回復、一部には納期遅れも生じている。09年は、中国などアジア市場が牽引役になって外需主導で伸長が続きそうだ。ここ数年PLCの高速処理化と小型化、高機能化傾向が著しく、省スペース性やコストメリットが高まっている。同時に、FA以外での用途も増えて裾野を拡大。
製品的には、コンパクト化と高速・高機能化、オープンネットワークや高速モーションネットワーク対応、さらに電源・CPU2重化によるシステムダウン防止などが目立つ。最近のPLCは、小型化、高速処理化、高機能化が著しい。処理速度の高速化は、複雑な演算(応用命令)を短時間に処理でき、機械制御も安定化する。同時に、ネットワークサービスによるスキャンタイムの不安定動作の低減にも繋がる。
また、各種入出力機能をはじめ、位置決め、カウンター、ネットワーク通信、データロギングなども充実してきている。
一方、プログラミング言語はシーケンス用言語であるラダーのほかにIEC61131―3に基づいたストラクチャードテキストなどを使ったパソコンが苦手な用途・現場でも使用が増えている。
機械安全ニーズに応えて、セーフティPLCの発売も、海外メーカーだけでなく、国内メーカーも販売を開始している。
そのほか、DCSなどからの置き換えニーズを狙った計装PLCも増えてきている。