操作用スイッチは、機械・装置のインタフェイスを担う主要機器である。日本電気制御機器工業会(NECA)の出荷統計では、08年度338億円(前期比21・7%減)、09年度は上期113億円(同43・5%減)と厳しい数字で推移したが、秋口から需要が上向いており、下期は上期より上乗せした数字で推移している。
操作用スイッチは、工作機械やロボット、自動車製造分野など産業分野のほか、アミューズメント機器や放送機器、セキュリティ機器など幅広い分野で使用されている。
種類は押しボタン、照光式押しボタン、セレクト、カム、ロータリー、トグル、デジタル、DIP、シーソー、多方向、タクティル、スライドなど多種多様である。
機器全体の小型化に伴い軽薄短小・低背化が進んでいるほか、操作感覚の向上や確実な切り替え性能など信頼性の向上、デザイン性アップなどの改良が進んでいる。
照光式スイッチはLEDによる高輝度化が進み、視認性、高輝度化、長寿命性、メンテナンスの効率化が進んでいる。シーソースイッチは、操作時の突入電流による接点やハウジング対策が重要で、トグルスイッチやスライドスイッチは、接触信頼性を高めると同時に高寿命化を実現。
カムスイッチは、多くの回路とノッチが得られるため、複雑な開閉などに対応でき、接触信頼性の確保が求められている。DIPスイッチは、端子ピッチ1ミリとハーフピッチよりさらに小型のタイプも開発されている。ベゼル高2ミリというスイッチは、デザイン性と誤動作防止という機能性を両立させている。