製造工程を最適化すること、それは全産業分野にとって最重要課題だと言っても過言ではない。特に、経済のグローバル化が加速し、価格競争が激化しているうえ、急激な不況下で競争力を保持、そして向上させるうえで生産性が飛躍的に伸びコスト削減に貢献するオートメーション化は、ひとつの有効なソリューションとして大きな注目を集めている。
オートメーション・ロボット・メカトロニクス業界の専門見本市として、2004年に華々しいスタートを切った「AUTOMATICA―アウトマティカ」は、業界とともに短期間で目を見張る成長を遂げている。事実、前回の「AUTOMATICA2008」には、すでに860社を超える企業が出展、来場は世界100カ国以上からおよそ3万2,000名におよび、欧州はもちろんのこと、世界でも最大級の業界専門見本市へと進化した。
これほど急激な関心を集めているのは、業界関係企業、そして『コンセプト・スポンサー』として多大な協力をしているドイツ機械工業連盟(VDMA)ロボット・アンド・オートメーション工業会と作りあげたメッセ・コンセプトの充実が挙げられる。
それは、組立・操作技術(アセンブリ)、ロボット、画像処理技術(ビジョン)を主要な3本柱に据え、ポジショニング・システム、駆動・センサー・制御システム・安全・サプライ技術など、オートメーション・ロボット・メカトロニクス業界を網羅した製品・ソリューション・サービスが一堂に会する点だ。また、業界の開発サイクルにあわせ、AUTOMATICAが隔年で開催されることも、これほど急速に高い評価を得ている要因といえる。というのはコンポーネントからシステム、そしてアプリケーションからサービスまで、全バリューチェーンをワールドプレミアとしてAUTOMATICAに間に合うように開発し、発表している企業が多数あるからだ。最新トレンド、イノベーションに加え、製造工程をさらに最適化してくれるオートメーション・ソリューションが勢ぞろいするAUTOMATICAへの業界からの期待は、年を追うごとに非常に大きくなってきている。