産業用フィールドバスのEthernet化が進んでいる。この背景には、センサから経営までの情報を水平、垂直統合するために産業系のデータを情報系のネットワークに結合してWeb統合する必要性があり、産業用フィールドバスをEthernet化したほうがその解決には早道となるからである。従って、従来から存在していた情報系と産業系の技術の壁はなくなりつつある。また、PLCなどのコントローラ、インバータ、サーボモータなどの機器間のデータ結合はデバイスバスでほぼ確立されてきている。
しかし、図1で分かるように、インテリジェントセンサの一部はセンサバスで有機的なデータ結合を実現しているものの、センサ・アクチュエータの単体製品は旧態依然としてデバイスバス及びセンサバスのI/Oターミナルを介したI/Oデータ結合である。この原因は、単体センサ技術者は通信技術を、通信技術者はセンサ技術を互いに不得意とし、両者の間に「技術の壁」があるからだと考えられる。
ここで省配線のI/Oターミナルによるセンサ・アクチュエータ間の結合の考えを、「省配線の中にセンサを取り込む」という逆転の発想に変えて生まれたのが、Anywire製品である「システムセンサ」「リンクセンサ」である。