昨年1年間を振りかえると、電力、鉄道など社会インフラ関連のリプレース案件があったことで、全体的に極端な落ち込みはなかったものの、一般産業市場を取り巻く環境は非常に厳しい状況で推移し、思うような市場開拓ができなかった。
さて今年だが、今年も電力・重電関連向けへの新製品開発、一般産業市場への事業育成、海外展開の3本柱に大きな変化はなく、この3つの市場を深耕していきたい。
電力・重電関連では高信頼性カムスイッチや小形カムスイッチ、さらに配線脱落防止端子台などが順調に成長しており、重電機用補助リレーも成果が上がってきている。カムスイッチは、重電機器市場でのノウハウを活かし、一般産業用途向けに新製品を開発中で来期に期待をかけている。
一般産業市場は、PRを中心とした営業展開を行っている。
海外では、電力・重電絡みで中近東、中国の案件が伸長、前期並の売り上げは確保できそうだ。
今年は、新しい分野の発掘を推進するため、2月に「製品戦略室」を立ち上げる予定である。前身は技術営業クロスファンクショナルチームでこれを正式に組織化し、次世代に向けた新しいアイテムづくりや製品づくりのスピードアップを行う。
生産面では、今年11月に草津に新工場が竣工する。新工場はクリーンルームを導入し、主にスイッチ類やリレーなど制御用開閉器及び補助リレーの専門工場となる。草津製作所は表示灯・表示器と電子応用機器、新旭工場は接続機器を専門に生産する方針で、各工場の機能を明確にさせる。
また、新工場建設に伴う効果として、各工場の生産ラインの再構築、自動化ラインを採用した生産能力アップとコストダウンを推進し、品質及びコスト競争力の高い製品供給を展開していく。