2010年3月期の売り上げは前年度比75%前後が見込まれる。一時は50%ぐらいまで落ちこんだが、昨年10月頃から回復基調になってきており、11、12月と上向きを持続している。このまま行くと、下期は前年同期比110%ぐらいになるかも知れない。
当社の事業の両輪はFAと車載であるが、この2つが落ち込んでいることから非常事態としての施策を進めてきたが、こういう厳しい状況になったことで、逆に全社員の団結力が高まり、部門間の連携・協力体制が強まっている。工場で人が足りない時には、いままでものづくり現場を見ることが少なかった営業や開発などから応援に入ることで、改めてものづくりの状況を見て理解が深まるというプラスの効果も生まれている。
11年3月期の売り上げは、09年下期比110~120%を考えているが、08年度の実績まで戻るのは難しいと思う。
新製品も、PLC、プログラマブル表示器、ロータリーエンコーダーなどのFA機器に加え、車載関連も注力していく。
PLCは新発売したセーフティPLC「AZシリーズ」をコアに、小型の「SJシリーズ」などを、FA用途だけでなく非FA用途の分野も開拓していきたい。
表示器は、ラインアップを充実させるが、特に廉価版やタッチパネル対応品の発売を計画している。ロータリーエンコーダーは、高分解能品の品ぞろえを充実させる。
さらに、モーション分野もジェイテクトとのコラボレーションで、顧客に選んでいただける姿勢で開発を進めたい。
一方、車載は環境関連を切り口にして、ジェイテクトと一緒に取り組む。すでに自動車産業向けの品質マネジメントシステムISO/TS16949の認証工場の取得もしており、しっかりしたものづくりを進める。