景況の低迷で、昨年上期は非常に厳しい数字で推移したが、秋口から回復傾向となり、第3四半期は前年同期比80%前後で推移している。第4四半期がどこまで行けるかわからないが、上期落ち込んだ分をできるだけカバーしていきたい。
海外の状況は、中国がリーマンショック以前の状態に戻りつつあるほか、米国市場も予想以上の回復を見せており、当社の売り上げも順調に回復してきている。
今年の国内市場は新規投資の縮小傾向が予想され、工作機械関係も暫くは厳しい状況で推移するものと予想される。当社は今年から新しい中期計画が始まるが、まずは国内でのシェアアップに努めたい。特にメーンビジネスである操作用スイッチの拡販に注力し、シェア確保を目指したい。
成長が見込める新規分野は、環境・エコに関わる要素が大きいと思われるが、「制御」という切り口で、こうした分野にどう参入していくかがポイントになるだろう。
特に、LED照明事業は、産業用カスタムメイドへの対応などが伸長しており、今年は大きな飛躍が見込めるだろう。また、機械装置内や盤内照明のほか、目視による検査用途が増加しており、こうした分野のLED照明も伸長している。
LED照明に関しては当社のセールスオフィスなどで、低コスト化など様々な実証実験を行っており、多様な顧客ニーズに対応できるよう体制を整え、中長期的に大きな事業の柱に育成したい。
そのほか、環境・エコに絡むビジネスの切り口として、昨年から環境ビジネスプロジェクトを本格化させており、すでに数件、新規のプロジェクトが動き出している。
一方、当社では次期中期計画に向け、国内外を含めグループ全体で開発・生産拠点や人材の再編などを行っており、最適化を目指している。