当部の2010年3月期売上げは前期比横ばい程度が見込まれる。昨年1月からの落ち込みが8月頃まで続いたが、10月頃からは受注が急速に回復してきており、09年下期は上期比150%以上の水準になるだろう。
半導体、電子部品関連の製造装置は、中国市場の好調さを背景に、日本、中国、韓国メーカーが投資を進めている。韓国はソーラーやリチウム電池でも一気に投資をかけようとしており、PLC「FA―M3R」の需要が大きく期待できる。またCO2削減、省エネの観点からのソリューション提案や、以前販売していたYEWMACの置き換えにFA―M3Rとパソコンでのリプレース提案で引き合いが増加、当社の販売代理店がエンジニアリングしながらシステム受注を行っている。半導体製造装置関連は半導体景気サイクルに左右されることから、新たな市場開拓も進めている。
そのひとつがエネルギー関連で、風力発電や地熱発電など様々なクリーンエネルギーを活用する分野へ展開しようとしている。また、社会インフラとしてスマートグリッド関連も期待できる。これらの用途はFA―M3Rに加え、ネットワークソリューションコントローラ「Xancia」も需要が期待できる。
こうした市場の動向に合わせ「開発優先宣言」を行い製品開発に力を入れている。オープンモーションネットワーク「MECHATROLINK―III」への対応をいち早く行ったり、組み込みコントローラ「e―RT3
2・0」の機能向上として、画像処理ソリューションを発売した。特に画像処理は「HALCON」を搭載したことで、アライメントばかりでなくアプリの幅が広がる。今年夏頃にも革新的な新製品を発売予定で、市場で期待され、求められるものを顧客に提供することで飛躍の年になるだろう。