世界同時不況の影響を大きく受け、売り上げも今年度の第1四半期は前年同期に較べ減少幅が大きくなったが、第2、第3四半期になってようやく下げ止まりから回復基調になってきている。残りの第4四半期がどうなるかであるが、今の状況で行くと2010年3月期は10~15%減少しそうだ。損益分岐点を下げるべく社内のあらゆる面で見直しを行っており、何とか利益を確保したいと思っている。
しかし、こういう状況下では忙しい時に目が行き届かず気が付かなかった所まで見直すチャンスとなっている。社風改善、意識改革など色々なことが行える。全社員が一体となった危機意識が生まれてきており、いままで対岸の火事のように見ていたのが、火の粉が迫ってきたことで、社員一人ひとりが底上げを図るための自律型の人材へ成長しなくてはという風に変化してきている。
こうした中で、特殊なアッセンブル製品の受注の話が増えてきている。当社の製品に加工や部品追加をしながらユニット品として納めるもので、顧客へのサービス向上と距離をより縮めての付加価値の高い提案型営業に繋がってきていると言える。
新製品も、当社の持つ要素技術を活かした当社らしいものを準備しており、市場の状況を見ながら発売するが、今年夏頃から秋にかけて攻勢をかけていく計画である。
昨年は業界の展示会のほか、商社などと一緒になって顧客を訪問して行う出張展示会を50回ぐらい開いた。今年も引き続き、こうしたミニ展示会を頻繁に行うことで売り上げ拡大につなげ、08年度の水準まで業績を戻していきたい。
生産体制も小集団活動などで生産性の向上と在庫の削減などを進め、品質向上とリードタイムの短縮に大きな効果を発揮している。