世界同時不況に突入した1昨年10月から産業界の設備投資は急減少したが、昨年10月からトレーサビリティ投資が増え、当社も2次元コードスキャナーなどの売り上げが上向いた。X線顕微検査装置も下期から受注が増え計画を達成できそう。
今年の景気見通しは昨年後半の状況が秋口まで続きその後回復に向かうと予想している。政権が代わり、安心感が出て設備投資に踏み切るまで時間がかかる。産業構造の変化も見極めなければならない。
日本は自動車など大量生産型製造業が海外に生産拠点を移し、国内産業は食品、医薬品など内需型産業、高付加価値関連、新素材、化学、環境が主要産業になる。
今年の自動認識市場は、国内が横ばいか穏やかな拡大へ、海外市場では価格競争になる。
当社は売り上げ規模に合わせたバランス経営を徹底する。本業の黒字化は可能になったが、引き続き経費の削減、製造原価の引き下げ、在庫圧縮などに取り組む。また、1月に2次元コードスキャナー、X線顕微検査装置で新製品を発売する。
国内市場は、当社がこれまでFA分野で培ってきた自動認識技術と直販営業で蓄積のアプリケーション力を活かしニッチ市場を開拓する。大手企業向け量的販売だけでなく、今後5~6千万円の市場を多数獲得する。
安心・安全面から薬事法改正で医薬品などの2次元コード市場は良くなる。食品、環境関連などもトレーサビリティのニーズが強まり、当社の活躍の場が広がる。マースエンジニアリングとの資本提携もRFIDなどで相乗効果が期待できる。
X線顕微検査装置は高付加価値のメーカー向けに受注増加が見込める。また、海外市場にも進出する計画である。
今年は強い意志を持って「メーカーの東研」を世界市場で確立したい。