2009年度は大変な1年であった。09年の4、5月を底に売り上げが低迷したが、第3四半期(7~9月)から回復基調に入り、10月は08年同月に肩を並べるまでになり、11、12月も大きな落ち込みもなく終わることができた。
昨年は緑の端子台以外の製品拡販も進めて、総合接続機器メーカーとして展開を図るスタートの年であった。結果的には、世間並みに売り上げが落ちている部分もあるが、オートメーションやインタフェイスなどの部分は伸びてきている。これは地域別・業界別に商社を活用した新規顧客開拓とアプリケーションで競合に勝ち残った成果である。
昨年全国23社の流通商社と特約店契約を結び、協業体制を構築した。今年は「流通元年」の年と捉え、特約店と一体となった営業展開を進める。流通はメーカーの生命線であると考えており、販売店の中に当社のファンを作ってもらうと共に、両者が対等の立場で地域、顧客の特性を考えながら質の高い営業を行っていきたい。
そして「バリューネットワークの構築」をキーワードに、価値ある製品をしっかり届けるために、社員教育による営業のスキルアップと、社内の基幹システム改善で営業の活動時間を増やす仕組みを進める。これと並行して商社営業社員の勉強会も開きながら、人間的な付き合いも深めていきたい。
さらに今年は、いままで扱いきれなかった戦略商品を投入する計画も進めている。
今年の景気見通しは、中国に加え、欧米市場もキャッチアップしてくる。日本も新エネルギー関連の内需が立ち上がってくるだろう。
当社として、公共性に絡んだ電気自動車関係や充電ステーション、ETCなどの市場動向に注目し、取り組んでいく。