昨年の状況として、国内向けは設備投資が大幅に抑制されたことなどで大きな影響を受けたが、海外向けはインドを含めたアジア向けが急成長しており、この分野の売上は前年の倍に近い状態となった。また、欧州向けも景気が良かった頃の状態に戻っており、フル生産体制で臨んでいる。
今年、特に取り組んでいかねばならない最大の課題は、中国製品とコスト面でどう対抗していくかという点だろう。世界で一番安くて品質の高い製品を供給していくためには、社内のコストダウンが最も重要なポイントで、これに応えるため社内で合理化を推進し中国製品と対抗していきたい。
中国製品との戦いはここ数年の課題でもあるが、今年の基本的経営方針として「チャレンジ」を掲げており、果敢にチャレンジし、是非とも良い結果に繋げていきたい。
生産面については、国内で生産した製品で中国などの海外製品と対抗してく方針だ。現状において海外で生産するより国内で生産した方が、当社の方針に沿った製品展開が行えるからだ。
大手メーカーを中心に、海外への工場移転が進んでいるが、当社では大手メーカーとは一味違った独自の感覚で、海外戦略と戦略の転換を考えている。安易な海外への生産拠点の移転は、逆にリスクを伴うこともあるし、まだまだ国内生産でやれることがたくさんあると思う。自社の問題点を理解し、それを解決しながら、勇気と覚悟、決断力を持って国内生産で臨んで行きたい。
営業面では、国内での厳しい状況に対応するため、付加価値を高める営業を重視する方針である。製品展開では、これまでレベスイッチ、フロートなど単品での展開が多かったが、これらを基にした組み立て部品も積極的に展開していきたい。