昨年は難局に対処するため、営業所の統廃合やサプライチェーンの見直しなど、業務内容の仕組みを変えることに注力し、スリム化を図った。今年も楽観視はしておらず暫くは窮屈な状況が続くかもしれない。また、当社は売上の過半数が海外向けなので円高状況が続くと厳しいものがある。
全体の流れでは、昨年が引き締めの年だったので、今年は攻撃姿勢に転じたい。現在、市場を牽引しているのは中国・韓国で、米国は戻りつつあり、欧州は産業系が好調である。国内市場は、エコカーなど環境対策車の設備投資に期待したい。さらに、表示器だけでなく、上位のソフトウェアなどを含めトータルで「見える化」を推進する。
特に、今年の改正省エネ法に合わせ、工場などエネルギー使用量の「見える化」を推進し省力化に寄与したい。スポーツ施設など、非FA分野のIT化推進にも貢献したい。こうした分野は、FA産業分野で培った技術が活かして「機会創造」をテーマに拡大を図る。
新製品では小型表示器の立ち上がりが良く、引き合いが増えている。特に、当社の小型表示器は、基幹技術を発揮した製品で文字も美しく視認性が高いので、今後シェアを広げたい。
さらに、10数年使用した機器の入れ替え需要を狙い、顧客に再びファインチューニングしてもらう観点から、装置メーカーと協力し当社製品の導入を促進する。予知保全関連では、故障箇所を人に分かりやく通知するという「見える化」を推進・範囲を広げる方針だ。
また、表示器の可能性を拡大するため、PLC以外のコントローラとの接続機会を増やしたいので、各メーカーとのコラボレーションを積極展開する。開発面では、LAN以外でも展開できるワイヤレス関連製品を投入する計画である。