昨年の新年あいさつで景気回復を実感できるのは2年先になると想定したが、まさか、これほどまでに景気が悪化するとは予想外であった。
わが国の製造業を取り巻く環境は今年も昨年同様に厳しいと考えて諸策を講じるが、しかし、お客様のニーズをしっかり捉えれば、自ずと開ける道が見えてくるので、「入を計り出を制する」を実行しつつ社員のモチベーションを高め、お客様との関係をより以上密接にしていきたい。
わが国の製造業は海外に生産拠点をシフトする企業と国内でより一層付加価値の高いモノ造りを行う企業に分かれる。両者に共通する点は、日本企業の得意とする品質・性能・使い勝手などを追求し発揮する姿勢であるが、とくに企業倫理が強く求められる分野ではその傾向が強まる。
当社の製品は建設機械、特装車両、鉄道、医療機器など人命に係わる分野で多数採用されているだけに、品質・機能・性能には、二重、三重の安全性が求められている。今年はこの特長をさらに強力に推し進めて行く。
当社は創業以来、ジョイスティック、カムスイッチ、握り押しボタンスイッチ、トランスミッションコントローラなどの製造に当たり、「MADE
IN
JAPAN」にこだわってきたが、それがより一層認められるようになってきた。
お客様の安全・安心・高付加価値製品化と当社のモノ造り姿勢が合致する時代に入りつつある。お客様がグローバル市場で優位に立てるよう、お客様との共同開発の展開も強化する。
新規顧客の開拓にも積極的に取り組み、マーケットシェアを高めたい。とくに、不況下でも堅調である特装車両や鉄道向けに営業攻勢をかける。
今期は前期を上回る業績を目指した品質目標の達成を構築する。