昨年は、景気の悪化により辛抱の年となった。設計用CADの顧客である製造業は売り上げ急減で設備投資に余裕がなくなり、当社もその影響を受けた。ECAD/dioはマーケットシェアを伸ばしたものの、現在のところ前年度の実績を下回る売り上げで推移。
今後もニーズはあるものの、実売にはなかなかつながらない市場動向が続き設計ソフト業界が一気に上向くことは予測できない。こうした状況では最も悪いシナリオを想定し、収益を上げられる事業計画を立てる。
当社は利益が出る体制の維持に努める。今後、この厳しい状況下でも着実に前進できるよう組織編制を行う。そのため、開発、営業ともに人員を含めた見直しを図り、組織の体質を強固にする。
ただし、開発投資は減らさない方針である。本年中に新製品を新市場に投入する計画を進めている。現有設計ツールの周辺部で提案できるもので、来年以降の売り上げ貢献を狙う。
これまで当社は、電気制御設計用のECAD/dioを販売しJSIA会員企業様の約半数を中心に、産業機械、生産設備等の設計現場の業務効率改善に努めてきた。新製品は、電気及び機械設計の連携を効率化するツールで、既存市場や新市場に対する訴求を行う。
営業面では、ホームページの全面改良を行った。展示会も重視してきたが、お客様の反応が良く新規商談もいただいている。今年も新規顧客獲得の工夫を続けていく。
制御設計用CADでトップシェアをより強固なものにすると共に、新規市場の開拓に注力する。
国内市場をさらに固めた上で、海外市場を検討したい。現在は国内のお客様が海外で当社のソフトを使うためのサポートをしている。英語版対応の製品は発売しているが、いつでも中文版を発売できる体制を整える。