当社がかかわるトランス市場は、需要が停滞する中、原材料価格が上昇しており、厳しい状況が続いている。鋼板価格は幾分落ち着きを見せているが、銅線の価格は再び上昇しており、懸念材料となっている。
こうした状況下、今年は商売の基本に返ることを心がけ経営に臨んでいきたい。また、厳しい状況であるが当社の基本方針は変えず、高品質の製品をより安価で顧客に提供し、顧客満足の向上に努めていく。市場が冷え込む中、後ろを振り返っていても仕方がないので、現状を100として捉えるような姿勢で臨み、業績の回復、上昇に繋げたい。
メーカーの経営姿勢として「かきくけこ」の実践(か=感謝、き=勤勉、く=工夫、け=倹約、こ=行動)が大事だと言われるが、厳しい状況の時こそこうした基本姿勢を原点に、メーカーの使命である技術力を高め、ものづくりの強化に努めていく。
特に、商品開発などの技術開発は継続して取り組む方針で、新たな人事の投入も計画している。メーカーとして商品開発を継続することは、当然のことなので、厳しい状況下でも打つべき手は打っておく。
また、納期対応や営業のフォローなど、メーカーとして当然行うべき基本対応をキチンと行うことも大事だ。「人を大事にし商いをする」ことが基本で、こうしたことが顧客の信頼に繋がり事業の拡大にも繋がる。
今年は、当社の中長期計画の第2段階である「飛翔」の3年目で、中長期計画の真ん中にあたる。中長期計画も方向転換はしない方針で、計画の成就に向け、次世代の社員に当社の重要施策が継承されるよう取り組んでいく。すでに、生産・営業・開発など部署ごとでベースづくりを行っており、具体的な成果が現れている。