われわれを取り巻く市場環境は日々変化しており、これに合わせてやり方を変えていかないとビジネスは伸びていかない。そういった意味では、常に謙虚にマーケットを見て活動していくことが必要である。
当社の筐体も、ドイツからの製品を規格の優位性でリセールスしながら市場をリードして来たが、これだけでは日本メーカーとの競合の中では追いつかれてしまう。今後国内で勝ち抜いて行くために必要なのは、国内に協力会社を作っていくことだと思う。海外の優れた製品に日本のパートナーの力を加えてカスタマイズすることにより、QCDでコンペチターに勝るものを作り上げる。
さらに、日本から発想の製品、例えば耐震・免震性や湿気・熱に強いといった日本しかできない製品を開発して海外に供給していくことも重要である。
当社は米・ペンテェアグループとして、グローバル市場に販売・サービスネットワークを有しているが、これを活用できるのも日本メーカーにはない優位性である。海外で販売が伸びている鉄道車両向けビジネスでも、現地で筐体の生産・供給を求められた場合でも、ペンテェアグループとしてセットメーカーといっしょになって取り組むことができる。
これまではテレコム市場中心に注力してきたが、今後は鉄道、電力などの社会インフラや医療関連市場にシフトし、製品もサブラックに加え、制御ユニットやボックスなどのアッセンブリを含めた取り組みを強める。その実効は今年夏頃から出てくるだろう。
社内外にバックアップできる体制を確立するとともに、社員の熱意と行動である程度のリスクを負いながらも市場の変化を恐れずにチャレンジしていくことができれば、最終的に100億円ぐらいの売り上げは可能だ。