オムロンは、リアルタイムに特定人物の顔を検出、照合し、画面と音で通報する特定人物検知システム「OKAO(おかお)スキャン」を開発、1月18日から発売した。オープン価格。
OKAOスキャンは、カメラの映像からセンサユニットにより、人の顔を自動的に検出し、管理用パソコンにあらかじめ登録した顔画像との比較により、人物を特定し画面表示と音で通報するシステム。
同社の顔センシング技術「OKAO
Vision」を活用し、登録済みの顔画像とカメラ映像内の顔画像との類似度を数値化、人物の特定を客観的に行うことができる。
センサユニットと市販のカメラ、管理用パソコンのパッケージ製品で、導入がしやすく即対策を始めることができる。
あらかじめ登録する顔画像は、人物情報と「お得意様」「不審者」などの種別が設定でき、その種別に応じた画面表示と音による通報ができる。見るだけ聞くだけで、スピーディーに来訪者に合わせたサービスの提供が可能である。
アプリケーションの一例として、例えば店舗やホテルでは、来訪する得意先をいち早く検出し、迅速に出迎えや適切な案内を行うことで、顧客満足度が向上する。
高齢者福祉施設や病院では、徘徊癖のある入所者の予期せぬ外出を検出し、入所者の安全確保と家族や職員の安心感向上が図れる。また、万引き常習者など不審者の登録をすることで、登録者の来店をいち早く検出、警備への通報などを通じ防犯対策、店舗運営の安心・安全に寄与する。
現在同社では、画像センシング技術の応用を進めており、人の性別や年代情報を商業施設のマーケティングに活かしたり、障害物などを検知して駅での安全確保、二輪車や歩行者を検知し交差点での事故を未然に防止するといった、様々なソリューションへの取り組みを推進している。
OKAOスキャンは、ソーシャルセンサソリューション事業の一環として、様々なシーンにおける施設利用者の満足感、安心・安全の向上に貢献するシステムとして、拡販を行っていく方針だ。