2010年3月期の売上高533億円達成に向けて残り3カ月を取り組んでいるが、現在のところ月を追うごとに受注が増加傾向で、10―12月期の受注は目標をクリアしている。利益も電子部門は黒字転換しており、電機と機械が回復すれば見通しがついてくる。
こうした中で、従来のコアビジネスに加え、新たな成長市場に向けた取り組みを進めている。クリーンエネルギーなどの環境分野開拓もその一つで、昨年〓月には社内に「環境エネルギー推進プロジェクト」を発足させ、6人の専任社員を配置して取り組んでいる。
省エネや環境負荷低減に繋がるインバーターやキャパシタ、監視装置などを仕入先メーカーと協力しながら、装置メーカーや各工場の設備担当者に提案活動を行っていく。設置工事も当社グループで行なえることから、総合力によるワンストップ提供ができる。また、省エネルギーだけでなく、太陽光や風力発電といったエネルギーを創る、キャパシタなどのエネルギーを蓄えるといった「省・創・蓄」の部分で総合的なソリューションを提供していきたい。
一方、海外での売り上げを更に拡大するための取り組みを強化し、現状の売り上げ比率18%から40%へと目指したい。今後中国での拠点の拡充やベトナム、インドも視野に入れている。また米国では電力インフラ向けの電気品などの販売もはじめている。
昨年創立60周年を迎えたが、今年は61年目以降に向けた飛躍のスタートの年として、積極的に新規開拓・新規ビジネスに挑戦し、当社のオリジナルな商品開発ができるような風土を作っていきたいと思う。
昨年4月からの第7次中期経営計画では、目標数値を決めないでスタートしているが、グループ売上高1000億円の早期実現に向けて、今年4月からは数値も含めた3カ年の具体的実行計画を策定する。社員のチャレンジと自立の精神を発揮し、前進したい。