製造業は急激な需要減少と不況の長期化を予想し、生産を大幅に縮小させている。そのため、昨年後半から生産増加へ転じた輸出産業は、半導体やコネクターなど電子部品が不足しモノが十分に造れない状況になった。制御機器も部材や電子部品の入手難で生産に支障をきたしている。当社も受注急増に対し納品が遅れ、お客様に大変迷惑をかけている。
こういう品不足の時に、最も大切なことは〝お客様に誠実に対応する〝ことであり、まがいものに手を出さず、誠心誠意尽くしていく。お客様にはメーカーの生産や納期などの情報を正確に伝えてご理解を得るようにしている。
リーマンショックに端を発した世界同時不況下において、当社は短期・中期・長期戦略のもとに軸足をしっかり置き業種別、成長企業別に攻勢をかける方針できたが、昨年秋以降は既存のお客様への納期対応に追われ、環境など成長分野に手が回らない状況である。
未経験の成熟社会では先行きの判断が難しいが、今年9月頃まで今の品薄状態が続きそうである。不安なことは、受注の大半が為替に左右され易い輸出装置・設備向けであり、国内設備投資関連は殆ど無い点である。内需を活発化して欲しいが、製造業はアジアへ生産を移している。
国内の設備投資関連市場が小さくなるなかで、当社は大きく売り上げを伸ばすことよりも安定的に経営が出来ればよい。お客様に誠実に対応し、質の良い仕事をする。
当社は製品が競合しない11社を重点メーカーとして取り扱っているのでメーカーも信用している。当社はお客様から情報を入手してメーカーの新製品開発につなげ、お客様に喜んでいただく、この姿勢を守っていく。
今後、成長が期待できる健康、環境などの分野に注力したい。