一昨年9月のリーマンショックがちょうど当社の09年8月期のスタートの時期と重なったが、社内体制を整え、高い目標を掲げた矢先の事だった。特に08年12月―09年3月が落ち込んだが、4~5月にはそれ程下がらなくなり、6―8月には少しずつ伸び始めた。結局、09年8月期通期では、売上高は世間並みに落ち込んだが経費削減、構造改革などにより、かろうじて黒字を確保できた。
10年8月期がスタートした昨年9月からは、まずまずの状況である。当社が扱っている自動車車載機器関連が好調で、他の業界も工作機械関連以外はそれ程悪くない。
今年は地道にコツコツと顧客の話に耳を傾けながら共同で商品開発などを行っていく。社内的には人と体制の事業構造を改革し、顧客の要望に迅速かつ適切に応じられるようにする。顧客にとって望ましい六合エレメックの形態、機能を追求し、自社にあるものはそれを活かし、ないものは他社との提携などで補う。それにより、「六合エレメックならではのユニークさ」を作り上げていく。
営業面では、中堅優良企業への対応がやや弱いので、大手の顧客だけでなく、視点を変えて中堅企業にも営業攻勢をかけて仕事を増やす。また、海外は、好況の中国での事業を強化する計画だ。
「人材」を有機的に活かす仕組みも必要で、グループ間の人事交流なども行い、一体感を持ったオペレーションを進めていく。人のレベルアップのためには研修を実施し、マネージャーには現場をよく知ってもらうと共に、顧客、メーカーが変革するのに合わせて意識改革を実行してもらいたい。原点に返って今までやっていなかった事に一生懸命、誠実に取り組み、明るい顔で進んでいって欲しい。そうすれば、市場の回復基調もあり、10年8月期の増収増益を達成できる。