横河電機は4月1日付けで、測定器ビジネスを子会社の横河メータ&インスツルメンツ(東京都立川市、西島剛志社長)に統合する。
同社の測定器事業は、主として研究開発分野で使用される高機能測定器を同社が、電気設備の保守等に使用される現場測定器等は横河メータ&インスツルメンツという分業体制で展開してきた。
今回、この両社のリソースを統合・最適化することで新たなバリューチェーンを構築し、グローバル化の進展に伴って大きく変化する市場環境に即応できる体制を構築するのが狙い。
測定器ビジネスは、主要顧客である国内自動車・電機などの産業で設備投資の抑制が続き、厳しい事業環境にある一方、世界的な潮流である低炭素社会の実現に向け、国内外で省エネルギー関連の測定器市場が活況を呈し始め、また電子・光計測の分野では、中国をはじめとする新興国の計測需要の急拡大が見込まれることなど、新たな成長の道筋も見えてきている。
そこで、省エネルギー関連の新市場や新興国を中心とする海外市場でのビジネス展開を加速していくために、新体制では事業の全ての面における経営スピードの大幅なアップとコスト競争力の向上を実現し、国内はもとより海外の成長市場で事業を拡大していく。
同社から横河メータ&インスツルメンツに移管する製品は、高精度測定器(電力測定器、圧力測定器、電圧・電流発生器、デジタル・マルチ・メータなど)、波形測定器(デジタルオシロスコープなど)、通信用測定器(光スペクトラムアナライザ、OTDRなど)。
一方、二次電池関連のソリューションビジネスや分光分析を応用したトータル計測ソリューションなど高度な計測技術の領域については、引き続き同社が担当していく。
横河メータ&インスツルメンツは、従業員数約220人、2010年度売り上げ目標は100億円。
なお、同社では同じく4月1日付けで、同社の医療情報部門を分社化し、新会社「横河医療ソリューションズ」を設立する。
従業員数約110人で、10年度売り上げ目標は50億円。