スーパーの食品売り場では、相変わらず包装された食品の裏表をじっくり見ている人が多い。欲しいものがあっても「××産」と記載されていると、次の物に手を伸ばす。そして、「○○産」を認めるとさっと買い物カゴに入れる。最近では地元産直のコーナーが設けられ、丁寧に生産者の顔写真まで掲示されている▼それほどまでに消費者はこだわっているのだから、植物工場産の明記があれば安心すると思うが、狭い範囲で調べた限り見当たらなかった。もっとも、植物工場は昨年3月時点で50カ所と少ない。経済産業省では3年で150工場を目指し、工場立地法の改正、補助制度、自動制御技術の開発など手を尽くしている▼京都の亀岡プラントは宅地、千葉のアーバンファームは雑種地、兵庫の三田グリーンハウスは工業用地、大分の久住高原野菜工房は農地など植物工場の立地はさまざま。設備もロボット、搬送システム、照明・水管理・温湿度管理など自動化制御技術のオンパレードである。こうなると第一次産業ではなく第二次産業の製造業に属する▼そういえば、今流行の自動化された回転寿司もサービス産業というよりは組立産業に近い。第一次産業、第三次産業の中で、人手不足や生産性の低い業種を抽出し、自動化を研究していけば新市場が見えてくる気がする。内需型産業の振興にもつながる。
分岐点
オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。
購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。
オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています