安川電機は、低圧の大容量システムインバータドライブ装置「FSDrive―LV1HS」〓機種を製品化し、販売を開始した。2010年度1000台の販売を計画。
同社は昨年、中・小形モータに対応したシステムインバータ2タイプを製品化したが、今回は鉄鋼の圧延設備や港湾荷役設備など大形モータの駆動などの用途に対応した。
新製品は、インバータモジュールを400V入力電圧に加え、690V入力電圧にも対応し、最大5台まで並列に接続することで、400V級は200kW~1000kW、690V級は350kW~1750kWの大容量となっている。
また、ドライブモジュールはモジュラー構造となっており、万一の故障時でもドライブモジュール単位での交換ができ、復旧時間を大幅に短縮できる。
さらに、高性能プロセッサを採用したPLC(プログラマブルコントローラ)機能の搭載により、インテリジェントな運転が可能で、しかも制振制御(トルクオブザーバ)などのアドバンスト制御を標準搭載により、フレキシブルで高性能なドライブシステムの構築ができる。
制御モードも、V/f制御、PG付きV/f制御、PGなしベクトル制御、PG付きベクトル制御、PM用PGなしベクトル制御、PM用PG付きベクトル制御に対応。
一方ネットワークは、各ユニット間が、同社の高速通信(CP―215)で、上位PLCとはアダプタを用いることでPROFIBUS―DP、及び同社のフィールドネットワークCP―213などで接続可能である。
I/Oも、D/I、D/O、アナログ入力、パルス入力など豊富に完備している。
そのほか、予防保全として、インバータサポートツールによるRAS3機能、インバータにパソコンを接続してインバータサポートツールを使用した定数設定・モニタ・故障表示、上位PLCにエンジニアリングワークステーションCP―717を接続し、CP―215に接続したインバータの状態監視実現、などの特徴を持つ。