日本配電制御システム工業会(JSIA、盛田豊一会長)は、工業会規格である「キャビネット形動力制御盤JSIA113」と「配電盤類及びその取付器具の色彩JSIA117」を2月1日付けで改正した。この2規格のほか、技術規格として2000年制定の「配電盤類における短絡電流JSIA―T1014」、90年制定の「配電盤の更新推奨時期判定の手引き(電気設備更新の目安のためのチェックシート)JSIA―T2001」も同時に改正した。
キャビネット形動力盤規格JSIA113は、建築物に付帯する空気調和設備・給排水設備などで周波数50Hz、または60Hzの交流600V以下の電路に接続される電動機・電熱器などの運転及び保護を目的とする定格電流600A以下の動力制御盤について1989年に制定。95年、2005年とほぼ5年毎に見直し改正されている。今回は3回目の改正。
同規格に引用や関連した規格が前回以降、変更されており、また国土交通省大臣官房官庁営繕部から公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)及び、公共建築工事標準図(同)の改定計画を受けて、工業会としても見直しを行い改正した。
主な改正点は、(1)JIS、JEM、JECなどの各規格の最新版に整合(2)JSIA010:2008規格票の様式に整合(3)公共建築工事標準仕様書の改定計画に対応など。
一方、配電盤類及びその取り付け器具の色彩JSIA117は、配電盤・制御盤・分電盤類並びに取り付け器具などの色彩について規定したもので、1999年に制定。
この規格により標準色票と限界色票を作成、併せてJSIA―T1011配電盤類の塗装色見本帳を発行して顧客との打ち合わせに使用されてきた。
今回、標準色や色見本帳の使用方法が変わってきたため改正した。
主な改正点は(1)規格票の様式をJSIA010:2008に整合(2)標準色票と限界色票の作成を取り止め、JSIA―1011を廃止(3)付属書に目視による配電盤類の比色を加えた、など。