日本配線資材工業会(JWAA、高橋信房事務局長)は「中小企業対象の化学物質管理の基礎・実践セミナー」を東京・中野の中野サンプラザで2日開催した。配線資材に対する含有化学物質の調査要求が高まっているため、セミナーには60人が参加し熱心に受講し
た。
化学物質管理について自動車、電子・電気など各業界が独自に調達・調査を行っているため、配線資材業界に対する要求負担が大きくなっている。
配線資材製販団体であるJWAAでは今年度重点事業に環境委員会の発足、化学物質管理のフォーマットの統一化・作成、REACH規制に対する統一方針などを掲げ取り組んでいる。今回の環境セミナーは、その一環で開催された。
松本年生副会長は「セミナーに多数の参加があり関心の高さを物語っている。今後は環境委員会を立ち上げ、工業会として化学物質管理に積極的に取り組み会員のお役に立ちたい」とあいさつ。
セミナーは、JAMP(アーティクルマネージメント推進協議会)事業企画実行委員の地頭園茂氏がJAMPによる化学物質の情報伝達の取り組みについて講演した。
JAMPは部品・成形品などの含有化学物質の適切な管理、円滑な情報の開示を促進する目的で06年に設立した業界横断的な組織。セミナーでは製品含有化学物質管理ガイドライン、部品・成形品などアーティクル情報記述シートの作成・検証・普及、情報管理の標準化、中小企業支援などを説明。受講者は、配線資材に大いに関係するだけに熱心にメモしていた。
JWAAではセミナーへの関心の高さから、中部・関西地区での開催も検討する方針である。