横河電機 FDAの電子データ保存に対応ペーパレスレコーダを強化

横河電機は、ペーパレスレコーダ「Daqstationシリーズ」に、ネットワーク対応データ収集ステーションDXAdvancedの機能強化版「DXAdvancedR4(ディーエックスアドバンスト
アールフォー)」の販売を開始した。

価格は35万円から。2010年度1万9000台、11年度2万台の販売を計画。

機能強化版では、世界標準として普及している米国のFDAが定めた電子記録及び電子署名に関する規格21CFR
Part11に対応した。これによって医薬品製造時に義務付けられている各種データを、多チャネル入力、大容量メモリ搭載、高速測定するペーパレスレコーダで記録することが容易になる。

医薬品の製造では、製造ラインにおける汚染防止のため、滅菌処理や凍結乾燥の時間など各種データの保存・管理が義務付けられているが、従来は記録の改ざん防止のために、紙に記録する記録計を使っていた。しかし、データの検索が容易で記録の保管場所を取らない電子媒体に記録したいというニーズが高まり、FDAがデータの改ざん防止や電子署名などに関する規格Part11を制定し、医薬品製造時データの電子保存を認めた。

近年は、これに準拠した記録方式が世界の医薬品製造業界で事実上の業界標準として普及し、対応のペーパレスレコーダへのニーズも高まっている。

新製品は、電子媒体に記録するため、記録の保管場所を取らず、データ検索が容易、ネットワーク機能により遠隔データ収集が可能、多チャネル(最大48チャネル)入力、大容量メモリ搭載、高速測定などのDXAdvanced共通の特徴に加え、独自のバイナリ形式でデータを保存でき、データの改ざんを事実上、不可能にした。

また、限られた人のみ機器操作が可能なログイン機能、DXAdvancedR4本体もしくはパソコンから直接データに電子署名を行う機能、本体の操作記録(ログ)を保存して監査証跡(オーディットトレイル)に対応する機能も付いている。

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