日本配電制御システム工業会(盛田豊一会長)のJSIA優良工場認定制度への関心が高まっている。単なる品質の管理マネジメントシステムではなく、製品の品質と技術力の向上につながるため、受注の際に顧客へのアピール度が高い。昨年11月時点で91工場が認定を取得しているが、さらに増える見通しである。同工業会でも会員加入促進と制度の活用を積極的に呼びかけ、知名度を高めたいとしている。
JSIA優良工場認定制度は1998年に規定が定められ、翌年から認定が実施されている。
配電制御システムメーカーを選定する際の判断材料のひとつとして顧客が利用することを想定している。品質マネジメントシステムJIS
Q9001(ISO9001)を基本に、環境JISQ14001(ISO14001)も志向しつつ、配電制御システムメーカーに必要な優れた品質保証体制と優秀な製造技術を有する工場を認定する工業会独自の制度である。
そのため、審査基準は(1)高水準の品質保証体制の確立と維持(2)配電盤メーカーとしての高い技術力(3)製造技術に対するレベルアップ(4)PL保険の加入義務などが特徴。
品質管理の審査だけでなく製品の品質向上と保証体制確立、技術力の向上を求めるため、ISO9001と同等以上といわれる。
認定は学識経験者、関係団体などで構成する認定委員会が行っており公正である。認定取得工場には、認定証書が発行されるほか、認定工場で生産された製品にはExcellentFactoryラベル「efマーク」が表示できる。
efマーク貼付製品は、品質保証システムが確立され、かつ製品の設計、製造、検査及び品質管理全般の技術力が高い優良工場から生産された証明になるため、顧客の満足度は高い。
配電制御システムメーカーにとっては、配電制御システムを熟知した機関による認定として顧客にアピールできる。
一方、顧客サイドも品質管理からさらに踏み込んだ品質向上と製造技術力、PL保険などを有する工場として安心して発注できる。
認定取得企業は規模の大小を問わず「顧客の信頼度が高まり、営業展開が有利」と前向きである。
すでに91工場で取得しているが、優良工場認定制度の認知度が高まっているため、さらに申請が増えそうである。