オムロンは、生産設備の待機状態での微小な消費電力量を高精度に計測する高精度電力量センサ「スマート電力量モニタKM50」を発売した。ローコストタイプは「形KM50―C1―FLK」標準価格2万2000円、高機能タイプ「形KM50―E1―FLK」はオープン価格。年間販売目標は1万台。
従来の電力量モニタでは、生産設備の稼働中の消費電力と非稼働中に消費される電力(停止電力)しか計測できず、稼働中に潜む無駄な電力の見える化が困難だった。
KM50は、業界で初めて微小電流計測への自動切替機能を搭載。
従来の電力量モニタでは計測できなかった生産設備の稼働時に潜む無駄な電力を、リアルタイムかつ簡単に見える化し、継続的なCO〓削減と原価低減の両立を可能にした。
KM50―E1―FLKは、生産に本当に必要な稼働電力と、生産に直接関係しない待機電力とに自動的に仕分けることを実現。
稼働電力の使用状態が正しく把握でき、無駄を省くための運用改善、設備改善が行える。同社子会社による実証試験では、電力使用量の10%削減に成功している。
また、同社はKM20(生産中止品を除く)、KM50、KM100の各シリーズで、インバータを使用した設備での電力計測の高精度化(計測精度フルスケールプラスマイナス2%)を実現した。
なおKM50は、同社が今年1月に発表したCO2見える化システム「ene―brain」を中核とするエネルギーの計測・制御機器の新たなラインナップの一つで、同社は今後も顧客のROC(炭素利益率)を最大化させるための手法や機器を順次市場に投入する計画である。