因幡電機産業は、SE力を強化しシステム販売を拡大する。このほどヤマハ発動機との取引を開始し、同社の小型単軸ロボットと制御機器メーカーとのコラボレーションを積極的に推進することで、駆動系システムの販売強化を図るとともに、同システムにかかわる周辺制御機器の拡販も進める。
ヤマハ発動機は、コアテクノロジーである小型エンジン技術を中心に、FRP加工技術や、制御技術、コンポーネント技術を深化させている。特に産業用ロボットや表面実装機に携わるIM(インテリジェント・マシナリー)事業では、各種産業用ロボットが高い評価を得ていることに加え、パソコンなどのプリント基板に電子部品を実装するサーフェイスマウンタで世界トップレベルの出荷台数を誇っている。
ヤマハが積極展開している小型単軸ロボット「トランサーボ」は、ステッピングモータとサーボモータ双方の優れた特性を併せ持った新タイプの小型単軸ロボット。独自のベクトル制御により高速運転でタクト短縮を実現。耐環境性に優れ、大きなモーメント負荷にも対応し、省エネ性も高い。
因幡電機産業では現在、ユーザーに最適な製品・システム、さらにソリューションを提供するために、SE力の強化を図っている。また、ユーザーとの強固な信頼関係を築くことを重点課題としている。このため、従来の単品販売からシステム販売の強化を図っている。
今回、ヤマハ発動機との取引開始もその一環。小型単軸ロボットを中心とした駆動系のシステムをユーザーに提供することで、同システムの制御周辺機器を担当する可能性が高いオムロンやIEI、コンテックなどの制御機器メーカーとのマッチングをより加速させ、システム展開の幅が広がる相乗効果を狙っている。先日開催の「ジャンボびっくり見本市」でも、オムロンなどの制御機器でトランサーボを駆動させるデモンストレーションを行い、来場者の高い関心を呼んだ。