IDECは、新しいデザインで高い安全性と省スペースを実現した非常停止用押ボタンスイッチ「φ16X6シリーズ」12機種をグローバル発売した。標準価格は1360~1590円。同社ではティーチングペンダントなど従来の産業機器用途のほか、医療・健康用向けの小形機器など、民生機器分野への拡販も図る方針で、初年度グローバル規模で30万個の販売を目指す。
φ16X6シリーズは、ラウンドフォルムのニューデザインによる小形一体形の非常停止用押ボタンスイッチ。柔らかさをイメージする丸みを帯びたデザインで、ラウンドフォルムと光沢のある表面で、デザイン性の高い装置や機器への搭載に最適である。
また、衛生面を配慮し表面の溝などを極力なくし、光沢のある操作ボタンで埃などの付着を防ぎ、汚れの拭き取りも簡単。
端子部を含むパネル奥行き寸法は19・5ミリの短胴設計、本体外形もφ16ミリで、同社の既存機種と比較しパネル内部の容積で約70%減の省スペース設計を実現した。
また、同社が長年蓄積したテクノロジーを結集した独自のセーフティポテンシャル構造により高い安全性を有している。ノーマル状態(接点ON状態)より、ロック状態(接点OFF状態)の内部エネルギーが低いため、スイッチが破損した場合には接点がOFF(安全側)に移行する安全設計である。
リセットは、プル操作/ターン操作の2通りが可能な「プッシュロック、プルorターンリセット」対応。さらに、直接回路動作機能やセーフティロック機構など、国際規格IEC60947―5―5で求められる非常停止用スイッチの要件をクリアしている。
操作ボタンはφ30とφ40の2サイズで、赤色の無地タイプと矢印付きタイプに加え、黄色無地タイプも準備。
同社は、「国内の操作用スイッチ市場でシェア55%を持っている」(同社)ことから、新製品でさらにシェアを高める。