NECA(日本電気制御機器工業会)委員会活動紹介 商社業務専門委員会 メーカーとユーザーのパイプ役で大きな役割在庫循環図とCS調査で高い成果

商社業務専門委員会(主査=サンセイテクノス新田徳次氏)は、制御機器などを扱う流通商社が集まった委員会で、1998年6月にスタートした商社委員会のもとで活動を行っている。現在14社が参加し、毎月委員会を開催しており、今年3月で100回目を数えた。

NECAは制御機器などのメーカーが集まった工業会であるが、その中に流通商社などが賛助会員として入会し活動している団体は珍しいといわれている。

「商社は、メーカーとユーザーのパイプ役として、販売活動とユーザーニーズをきっちりと汲み取ってメーカーにフィードバックするという2つの役割に存在価値がある」(新田主査)。

こうした考えのもと、活動目的も制御機器現場の需要、及び流通の調査・研究・顧客動向調査・流通改善の研究や、製販共通の課題抽出による需要拡大の促進を掲げている。

活動の中でも流通在庫循環図の作成と顧客満足度(CS)調査の2つは、継続して取り組んでいる大きな柱だ。

流通在庫循環図の作成は、委員会発足当初から行っているもので、委員会参加商社の制御機器在庫状況を報告してもらい、その動きを把握することで、景気の動向を探ろうと行っているもの。「市場の動向を反映した動きがわかり、比較的正確な数値がでてくる」(新田主査)と言う。この循環図を見ることで、市場が今後どのような方向に向かおうとしているかの判断材料になる。

もうひとつの活動であるCS調査は、参加している商社の顧客に商社委員会としてアンケートを行い、制御機器メーカー・商社に対し思っていることを回答してもらうもの。すでに11回のアンケート調査を行っており、毎年基本的には同じ質問内容となっているが、2年前からは内容を少し変え、環境など最近の関心の高いテーマを加えたりしている。

アンケート調査は、ユーザーの忌憚のない意見を聞くことができ、「各商社はこれを戦略的に活用しているようだ」(新田主査)。

昨今の環境問題は、制御機器の梱包資材削減や共同配送など流通商社と密接した課題も多く、こうした問題を審議しているNECAの関連委員会にも、商社業務専門委員会からも委員として参加し、活動を行っている。

商社業務専門委員会では、「経営者会」として、年2回各商社の社長の会合として、講演会や工場見学なども行っている。

新田主査は「ものづくりの環境も、材料、高付加価値化、高機能化、生産方法など大きく変化しており、商社も物流だけでなく、エンジニアリング対応など、メーカーとユーザーの接着剤となって存在価値を発揮できるようにならなくてはいけない。商社業務専門委員会が、そのように変えていくための価値追求活動をやっていきたい」と今後の取り組みに強い意欲を示している。

【委員会参加商社】

因幡電機産業、永光電機、エフ・エー・テクノ、大江電機、サンセイテクノス、スズデン、中西電機工業、ニノテック、福西電機、宝永電機、明治電機、山武商会、ライト電業、ロイヤルコントロールズ

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