リレーは、電気信号を受け、機械的な動きに変換する電磁石と電気を開閉するスイッチで構成されており、電気を使用する機械・装置のほとんどに使用されている。
リレー市場は、日本電気制御機器工業会(NECA)の統計では、08年度は1082億円であったが、09年度は上期が景気低迷により需要が減少した影響で、897億円(同17・1%減)となった。
制御用リレーには有接点リレー、無接点リレー、ハイブリッドリレーなどがあり、制御盤用リレーはシーケンス制御や、直接負荷開閉できるタイプなど種類が豊富である。機器内蔵用リレーは、高容量・高耐圧の多極パワーリレーなどがあり、コンプレッサやヒータ、モータの特性に応じ使い分けられている。
また、特殊動作用リレーは、ポンプ制御やモータ駆動での交互運転、ステッピング操作などに対応するものがある。
最近のリレーは小型、低背、低消費電力、長寿命、高信頼性などが大きな特徴となっている。
特に車載向けリレーはこうした特徴から、自動車1台当たりに使用するリレー個数が急速に増加。今後、ハイブリッドカーや電気自動車の増加で市場の拡大が期待されている。
産業機器向けではインバーター、電源機器、エアコン向け、通信向けなどの分野が堅調に推移している。電磁リレーは、SMT(表面実装技術)への対応により、需要増と用途拡大に繋がっている。光半導体リレーは、長寿命・メンテナンスフリー・高信頼性・高絶縁性など、半導体と電磁リレーの両方の特徴を持ち、形状も小さいことから評価が高まっている。