PLC(プログラマブル・コントローラー)は、FA機器の中核を構成する機器である。
リーマン・ショックの影響から09年上期は大きく落ち込んだが、下期以降は徐々に回復を見せている。NECAの出荷統計では、08年度比30%減の約890億円と大幅な減少となったが、10年度は一転して25%増の1120億円とピークに近いところまで戻すという見通しを立てている。
PLCは年々、高速処理化と小型化、高機能化傾向が著しく、省スペース性やコストメリットが高まっている。同時に、FA以外での用途も増えて裾野を拡大。
製品的には、コンパクト化と高速・高機能化、オープンネットワークや高速モーションネットワーク対応、さらに電源・CPU2重化によるシステムダウン防止などが目立つ。
最近のPLCは、小型化、高速処理化、高機能化が著しい。処理速度の高速化は、複雑な演算(応用命令)を短時間に処理でき、機械制御も安定化する。同時に、ネットワークサービスによるスキャンタイムの不安定動作の低減にも繋がる。
また、各種入出力機能をはじめ、位置決め、カウンター、ネットワーク通信、データロギングなども充実してきている。
一方、プログラミング言語はシーケンス用言語であるラダーのほかにIEC61131―3に基づいたストラクチャードテキストなどを使ったパソコンが苦手な用途・現場でも使用が増えている。
機械安全ニーズに応えて、セーフティPLCも参入メーカーが増えている。PLC計装として、DCSなどからの置き換えニーズも増加している。