機械・装置のインタフェイスを担う操作用スイッチは、制御機器としての中心的役割を果たしている。
日本電気制御機器工業会(NECA)の出荷統計では、08年度338億円(前期比21・7%減)、09年度は260億円(同22・9%減)であったが、昨年秋口から需要が順調に回復、各種の新製品も登場し、市場が活発化している。
操作用スイッチは、工作機械やロボット、自動車製造分野など産業分野のほか、アミューズメント機器や放送機器、セキュリティ機器など幅広い分野で使用されている。
種類は押しボタン、照光式押しボタン、セレクト、カム、ロータリー、トグル、デジタル、DIP、シーソー、多方向、タクティル、スライドなど多種多様である。
機器全体の小型化に伴い軽薄短小・低背化が進んでいるほか、操作感覚の向上や確実な切り替え性能など信頼性の向上、さらにデザイン性アップなどの改良が進んでいる。
照光式スイッチはLEDによる高輝度化が進み、視認性、長寿命性、メンテナンスの効率化が進展。
シーソースイッチは、操作時の突入電流による接点やハウジング対策が進んでいる。トグルスイッチやスライドスイッチは、接触信頼性を高めると同時に高寿命化を実現している。
カムスイッチは、多くの回路とノッチが得られるため、複雑な開閉などに対応でき、接触信頼性の確保が求められている。DIPスイッチは、端子ピッチ1ミリとハーフピッチよりさらに小型のタイプも伸長している。
また、ベゼル高2ミリというスイッチは、デザイン性と誤動作防止という機能性を両立しており伸長著しい。