機器ベンダーの立場で考えると、従来の方法のように外部リレーで電源を落とされた場合、機器が電源断時にどのような状態となるかは、なかなか予想がつかない。しかし
PROFINETよりのコマンドで休止、または電源断の命令が来たときには、例えば安全状態に移行してストップするとか、再スタートをしやすい状態でストップするなど、操業への影響を与えない形で省エネを実現するモードに移行することができる。
ユーザとしては、ソフト的に管理プログラムを作成するので、変更・修正・追加が容易になる。
例えば、ロボットがコンベアから流れてくる部品をピックアップする工程を考えてみると:
1)コンベアはロボットが完全にストップしてから、さらに2分間は動いていなくてはならない。
2)コンベアはロボットが完全にスタートする2分前までには、準備OKの状態になっていなければならない。
3)OFFからのロボットの立ち上がり時間は、コンベアの立ち上げは1分で終了するが、ロボットの立ち上げには5分かかる。
―といった場合、PROFIenergyを使うと手順を守るようにコマンドが送られてくる。(図4)
PROFIenergyはオープン技術であるから、PROFIBUS・PROFINETと同様に、今後多くの機器メーカーがサポートすると考えられる。ユーザは、マーケットに数多くあるベンダーの中から自由に製品を選択することが出来るようになる。