PROFIenergyを使用する場合、エネルギー管理に関係する機器はすべて産業用Ethernet・PROFINETで接続されている。
これらの機器の中でコントロール機器(PLCやPC)が現場機器に対して、PROFINETを介して休止、ストップ、またはスタートのコマンドを送る。
従来のシステムでは外部のハード機器で実現していた電源のON/OFF動作は、PROFIenergyでは現場機器内部のプログラムがネットワークを介して実行されるため、追加の機器は発生しない。(図3)
また、ハード接続の場合は、単にONとOFFの選択でしかなかったが、通信のコマンドで指令を送ることで、休止のような中間状態の指令ができる。
休止とは、ウインドウのPCなどで、ある一定時間使用を中断すると、電源断ではなく、スタンドバイモードになることがある。
スタンドバイモードでは、電源の消費が抑えられるが、完全に電源断とはなっていない。再開をするときは、初期状態からのスタートに比べて、早い時間で立ち上げることができる。これと同じようなことが、PROFIenergyのコマンドを使って指定できることになる。
工場の操業の停止には、週末とか、昼休み、終業などあらかじめ時間が決められているものもある。また、製造する製品により稼働する機器と使用しない機器が分かっているものもある。同時に、急なオーダーのため急きょ製造計画が追加されたり、現場機器の故障により、通常のルーチンとは異なる手順で製品を製造することもある。
すべての場合について、現場の運転員が対応するのは、無理があることは明らかである。
PROFIenergyを使って、半自動的に製造機器の稼働状態を管理することで、現場の運転員に負担をかけず、また製造の効率を落とさずにエネルギー管理を進めることが可能となる。