パナソニック電工は、電子回路基板に使用される紙フェノール基板材料(紙基材フェノール樹脂銅張積層板)の値上げを実施する。改定幅は、紙フェノール基板材料片面・両面とも現行引き渡し価格の20%増。5月16日同社工場出荷分から実施する。
現在、同社は紙フェノール基板材料を中国・蘇州とタイ・アユタヤで生産、日本をはじめアジア市場へグローバルに販売している。その主原料である原紙や各種薬品などの価格高騰に加え、桐油価格も史上最高値を更新、銅地金価格も一時軟化を見せたものの再び高騰に転じ、銅箔の価格も上昇している。
同社では、こうした原材料価格の上昇を徹底した製造合理化や大幅な費用削減などで吸収するよう取り組んできたが、自助努力だけでは極めて困難な状況となり、原材料価格上昇分の一部を引き渡し価格に反映することとなった。