鉛フリーはんだの日本スペリア社(大阪府吹田市江坂町1―16―15、tel06―6380―3776、西村哲郎社長)は、中国・アジアでの販売体制強化のためベトナムとインドネシアに事務所を開設した。今後の需要増に備え新たな販売拠点を構築したもので、これで同社グループの海外拠点は10拠点となった。
ベトナムの新拠点は、同社のタイ子会社である日本スペリア・タイ(NST)のベトナム事務所「日本スペリア・タイ
ベトナム駐在員事務所」(NSTV)として設立、5月3日から業務を開始している。場所は、ハノイ市西部の振興開発地区。
販売が主体のNSTと日系家電メーカーなどの現地顧客とのコーディネートや新規開拓、展示会などのPR活動を行う。また、はんだ槽メンテナンスなどのテクニカルサポートも行う計画で、必要な分析装置も導入する。取扱製品は棒はんだ、やに入りはんだ、ソルダーペーストなど。
NSTのベトナム国内での販売実績は09年度約61トンで、NSTV開設による販売強化で12年度に約120トンの販売を見込んでいる。将来的にはNSTVを製造・販売両機能を備えた現地法人への格上げも検討していく。
インドネシアの新拠点は、同社のシンガポール子会社の日本スペリア・シンガポール(NSS)のインドネシア事務所「日本スペリア・シンガポール
インドネシア駐在員事務所」(NSSID)として設立された。
オフィスは、ジャカルタ市内で2月8日から本格稼働している。
インドネシアの経済発展により、NSSの販売先は日系企業だけでなく欧米系や現地企業まで拡大しており、現地事務所を構え常駐担当者を置くことになった。NSSIDは、既存ユーザーのハンドリングとともに、同社の鉛フリーはんだ「SN100C」シリーズのさらなる深耕により、新規販路の開拓を行う。現在、同国内でのNSSの販売量は年間120トンだが、今後、年率約15%のアップを目標に拡販を行っていく。