オムロンは、CC―Link対応CompoNetゲートウェイユニット「形GQ―CRM21」を発売した。標準価格6万円。年間販売目標は1000台。
近年、装置ベンダでは設計・施工工数の削減によるコスト対応力向上が課題となっている。一方、高速・多ノード・小点数分散を特徴とするセンサ&アクチュエータ用ネットワークCompoNetがODVAから公開され、対応機器の拡大が進んでいる。
形GQ―CRM21は、CompoNetをCC―Linkに接続する変換器。CC―Linkを構築する上で課題となっていた入出力点数のフレキシブル性や専用通信ケーブルでの施工性を、小点数分散の拡張や入手性が高い丸型ケーブルの施工で解決可能とした。
エンドユーザからの指定や、CC―Linkしか対応しないコントローラ、専用機器を使用する場合でも部分的にCompoNetを使用することで、I/O部分の設計・施工の促進標準化が可能となり、最適な制御が実現する。
汎用的な丸型ケーブルや、ワンタッチで施工できるフラットケーブルを通信ケーブルとして利用可能。CC―Linkのシールド付き専用通信ケーブルに比べ、安価でシステム構築できるほか、配線が簡単なフラットケーブルが使用でき工数の削減が図れる。また、100種類を超える豊富なCompoNet対応機器がCC―Linkの中で使用可能なほか、薄型スレーブや小型ビットスレーブなどにより、限られたスペースやセンサなどの機器近辺にスレーブが設置でき装置内のスペース効率が向上する。
さらに、異常スレーブの接続番号(ノードアドレス)と異常内容を表示する7セグメントLED表示機能を搭載。現場で異常が発生したCompoNetスレーブ機器をいち早く察知し、トラブルシュートが可能。
そのほか、CompoNetスレーブ機器の加入状況や通信異常状況を示すフラグ設定機能を搭載。上位プログラムでも異常個所・異常内容が特定でき、設備の早期復旧に貢献する。
CC―Link部は、占有局4局、バージョンはVer.1・10/Ver2・0(スイッチにより切替可能)、CompoNet部の通信種類はリモートI/O、最大入力点数はワードスレーブ入力1024点/出力1024点、ビットスレーブ入力256点/出力256点。なお、CompoNetは06年に公開された最新のセンサ&アクチュエータ層オープンネットワーク。接続機器とコントローラ間約1000点の信号を1MSという業界最速クラスで高速化。簡単配線、コストダウンを両立しており、装置のコストダウンや機能向上、グローバルレベルでの調達性の良さ、設計ノウハウの資産化などが期待されている。