三菱電機の2010年3月期連結決算は、売上高が前年度比9%減の3兆3532億円、営業利益は同33%減の943億円、税引き前利益は46%増の642億円、当期純利益は同132%増の282億円。特に利益は、持分子会社のルネサステクノロジーの収益改善及び、為替差損及び有価証券評価損が少なかったことで大幅に増えた。
部門別売上高は、重電システムが1兆396億円(同0%)、産業メカトロニクスが7331億円(同14%減)、情報通信システムが5261億円(同10%減)、電子デバイスが1389億円(同17%減)、家庭電器が8246億円(同10%減)、その他が5529億円(同7%減)となって、すべての部門が減収となった。
また、営業利益は電子デバイスを除いたほかは黒字を確保している。
産業メカトロニクスは、FAシステム事業が世界的な設備投資減少の影響を受け、第2四半期まで工作機械関連や実装機関連需要が低迷したが、半導体・液晶製造設備の需要が中国、韓国、台湾で回復した。しかし、自動車、建設関連の需要が減少した。自動車機器も各国の販売奨励策の効果で一部製品で増加したものの、第2四半期までの需要低迷の影響を受け、前年度を下回った。営業利益も261億円と48%減少した。
11年3月期は、売上高3兆4800億円(同4%増)、営業利益1400億円(同48%増)、税引き前利益1100億円(同71%増)、純利益700億円(148%増)と予想。部門別では、重電システム1兆400億円(同0%)、産業メカトロニクス8200億円(同12%増)、情報通信システム5000億円(同5%減)、電子デバイス1800億円(同30%増)、家庭電器8500億円(同3%増)、その他5700億円(同3%増)。