パナソニック電工の2010年3月期連結決算は、売上高1兆4574億8600万円(前期比8・8%減)、営業利益358億6600万円(同12・6%増)、経常利益366億6500万円(同17・3%増)、純利益85億5300万円(前期損失138億4500万円)の減収増益となった。
売り上げは、電子・制御がグローバルな回復傾向が顕著であったが、国内の建築関連の厳しい市場環境が影響し、全体では減収となった。営業利益は前年比増益を確保、全セグメントが黒字となった。特に電子材料と制御機器が全体を牽引。住設建材は黒字に転換し、全社的な損益分岐点引き下げで収益体質を強化した。
セグメント別売上高は、制御機器が1607億円(前期比5・1%減)となった。国内向けにEVリレー、PhotoMOSリレー、ATスイッチといった環境対応車向け車載デバイスの売り上げが好調に推移。海外は、中国・韓国で携帯電話向け狭ピッチコネクタ、さらに中国は内需拡大によりFA関連製品が好調だった。また、損益分岐点の引き下げで営業利益が前年比77億円増と大幅に改善した。
電子材料は、下期からデジタル家電、自動車向けなどの需要回復でプリント配線板材料や封止材が大幅に伸長、884億円(同4・7%減)となった。
電材は6048億円(同11・9%減)、電器は855億円(同6・7%減)、住設建材は4797億円(同7・7%減)、その他は382億円(同1・4%増)となった。
11年3月期は、売上高1兆4700億円(同0・9%増)、営業利益400億円(同11・5%増)、経常利益380億円(同3・6%増)、純利益150億円(同75・4%増)の増収増益を予想。