【名古屋】東洋電機の2010年3月期連結決算は、国内成長市場への新規顧客開拓の推進、売上原価率の低減、経費削減などで収益力の改善に努めたが、設備投資の抑制や、半導体・自動車業界の需要減少などで、売上高70億6500万円(対前期比18・2%減)、営業利益8300万円(同70・5%減)、経常利益1億800万円(同66・8%減)、当期純利益2800万円(同88・0%減)の減収減益となった。
部門別では、エンジニアリング部門は、新聞社向け搬送制御装置システムが好調に推移したが、印刷制御装置・監視制御装置・配電盤分野などが低迷、売上高は24億3800万円(同18・1%減)となった。
機器部門は、空間光伝送装置、エレベータや産業用機械装置のセンサが減少、売上高は17億6700万円(同17・6%減)となった。
変圧器部門は、デジタル放送業界向け耐雷変圧器、データセンタ向け配電設備用乾式変圧器が伸長したが、半導体業界向け機械装置用乾式変圧器が低迷、売上高は15億3600万円(同20・4%減)。在外子会社部門は、南京華洋電気有限公司が中国現地の日系エレベータ企業向けにエレベータセンサの現地生産販売を開始したが、現地の製紙業界向け受配電盤などの低迷で、売上高は5億9300万円(同27・0%減)。
11年3月期は、中国など海外市場への拡販、国内成長市場に対する新規顧客開拓、新規事業の推進などで、売上高82億800万円(同16・2%増)、営業利益3億2900万円(同295・5%増)、経常利益3億500万円(同182・3%増)、当期純利益1億5900万円(同460・6%増)と増収増益に転じる見込み。