オムロンは、無人搬送車(AGV)から機械まで幅広く使用できる、世界最薄のコンパクトサイズと、トップクラスの省電力を実現したセーフティレーザスキャナ「形OS32C」を17日から発売した。価格はオープン。専用ケーブル・取り付け金具などは別売。年間販売目標は3000台。
新製品は、厚さ104・5ミリで重さ1・3キロのコンパクトサイズで、消費電力も最大5Wで、小型化・低床化が進み、取り付けスペースやバッテリ容量に制限のあるAGVの衝突防止に最適。また、防護エリア1つと警告エリア2つの合計3エリアを、検出角度270度の範囲で業界最多の70セットで設定可能、様々な制御の組み合わせに対応できる。
しかも、AGVの段階的な速度制御や、警告音の出力との組み合わせなど、用途に合わせた使い方も可能で、複雑な形のエリア設定もパソコンとのオフラインと、リアルタイムで動作確認しながら簡単に設定できる。
さらにエリアセットの切り替えに必要な入力線の省配線を実現した(特許申請中)。本体上面に8個の侵入表示灯LEDを配置。作業者の防護エリアへの侵入状態と侵入方向が一目でモニタリングできるほか、意図しない検知信号が出力された場合の原因解明が簡単にできる(特許取得済み)。
そのほか、セーフティレーザスキャナとして、業界で初めてEtherNet通信にも対応しており、多数使用する場合でも、現場を回って1台々々状態確認をすることなく、EtherNet経由でどの機器がどんな状態にあるか一元管理でき、トラブルシュート時間も短縮できる。
主な用途は、AGVや自動倉庫など無人搬送機の作業者衝突防止、自動車組立機、工作・金属加工機械・成型機などの開口部からの作業者の侵入検知(垂直設置)用途、産業用ロボット稼働エリアなどの作業者の存在検知(水平設置)などのアプリケーションに最適である。