【名古屋】明治電機工業の10年3月期連結決算は、昨年度から続く景気の悪化に底打ちの兆しが見られ、年度後半には緩やかな回復基調となったものの、売上高254億900万円(対前期比48・5%減)、営業損失12億5400万円、経常損失10億9200万円、当期純損失8億5200万円となった。
品目別では、制御機器が売上高100億9400万円(同42・2%減)、産業機器が60億7100万円(同54・6%減)、計測機器が42億6800万円(同48・0%減)、電源機器が18億2800万円(同35・1%減)、実装機器が9億2800万円(同72・9%減)。
同社の主要ユーザーである自動車関連企業は、政府の景気対策効果などに支えられ、環境対応車種を中心に生産台数の回復が見られるものの、設備は依然過剰であり、設備投資は低調。
電気・電子・半導体、工作機械関連は、中国を中心としたアジア需要の回復により、年度後半にかけて企業収益の大幅な改善が見られ設備投資など一部に明るい兆しが見え始めている。
こうした中、同社では、エンジニアリング力、ソリューション力を活かした業種営業活動を軸に、受注強化活動や顧客の再開発活動、環境・エネルギー分野への営業力強化、市場環境の変化に応じた新商材・新業種開発に取り組み、コスト面においては、全社を挙げて徹底した経費削減に努めたが、売り上げ減少の影響は大きく赤字決算となった。
11年3月期は、売上高341億8200万円(同34・5%増)、営業利益2億100万円、経常利益3億2600万円、当期純利益1億9400万円と増収、黒字転換を見込む。