東芝は、産業用サーバの新製品として、同社独自のRAIDコントローラを搭載した「FS10000S」の販売を開始した。標準価格は155万1000円から。
新製品に搭載したRAIDコントローラは、同社がオフィスコンピュータ時代から長年培ってきたハードウェアRAID技術をベースにして、産業用の技術付加で高信頼性を実現している。これによって、障害発生時の解析を短時間で正確に行うことができ、産業用サーバとして大量、高速、連続処理を行うと共に、リビルド処理、パトロール機能、メディアエラー時のリカバリー処理、整合性チェックなどにも対応できる。
CPUには「インテル
Xeon
L5518プロセッサ(2・13GHz)」を最大2基まで搭載でき、大容量メモリ(最大12GB)を備えることで、ハイパー・スレッディングテクノロジーやクイックパスインターコネクトなど、従来製品に比べ約5・3倍の高速処理が可能。
また、長期使用に伴い電源ユニットを本体前面から交換できる構造となっており、リチウムイオン電池、HDD、ファンやハードディスクのユニットの交換も簡単で、メンテナンス性に優れている。しかも、鍵付き前面扉の装備によりセキュリティ性が向上している。さらに、新規部品の採用などにより、高速処理を実現しながらも従来とほぼ同等の消費電力で稼働でき、メインボードには鉛フリーはんだ使用などで、RoHS指令対応部材を標準採用している。
そのほか、筐体は従来機種より約70ミリ奥行きを短縮して、約11%コンパクトで省スペース化を実現。
発売後5年間、同一モデルの製品供給、販売終了後さらに継続して7年間(有償オプションにより最大10年間)の保守サービス実施など、長期安定供給により、システムや装置への継続適用や段階的なシステム拡張増設も安心して行える。産業用サーバの要件ともいえる過酷な温度変化にも耐えうる長寿命部品の使用や冷却性能の向上により、広範囲の周囲温度環境下(5~40℃)での安定稼働が可能などの特徴を持つ。
なお、RAS機能(システム診断監視機能)を標準搭載、電源装置の2重化なども行っている。