配電制御システム各社は、既存生産システムの旧型PLCを新型に更新し通信ネットワークやタッチパネル接続など機能を拡大向上させて最新システムにリプレースする事業を本格化させている。
製造業は生産情報と経営情報の統一へイーサネットを利用、生産現場ではオープンネットワーク、省配線採用へPLC通信ネットワーク、パソコン間通信などの機能を付加した最新制御システムを導入する機運が強まっている。
こうした生産設備の高度化に対応し、PLCも技術進化を急速に遂げている。CPUの進歩により高速・高機能・高集積化、FAネットワーク対応、メンテナンスの容易さなどへ、PLCメーカーは新製品開発を積極的に進めており、製品ライフサイクルが短くなっている。
新型PLCは製造業の生産性向上、生産効率化、省エネ化を促進することから、PLC更新がブームになりつつある。
PLCリプレース要求の高まりの中で、配電制御システム各社はエンジニアリング力を発揮し制御システム更新の受け皿として需要獲得に乗り出している。
生産中止品PLCのプログラム解析を始めPLC通信ネットワーク、パソコン間通信など既存システムの調査からシステム設計、現場工事・立ち上げまで行う。最適な生産システム構築のため、タッチパネル、ボードPLCなどを開発する会社も多い。
PLCの耐用年数は使用環境により大きく変化するものの総じて7~10年と見られるが、アルミ電解コンデンサー、リレー、スイッチ、バッテリー、ヒューズなど有寿命の部品を多く採用して、その寿命に機能が左右される。そのため、定期点検が望まれている。
保守点検業務を実施している配電制御システム各社は、PLCリプレースによる生産システムの見直し構築が事業の柱に今後育つ公算が大きい。それだけに各社ともPLCリプレース需要獲得に力が入る。