【名古屋】明治電機工業(安井善宏社長)は、金融危機に端を発した世界同時不況の拡大により、同社を取り巻く市場環境が大きく変化したため、2008年3月に策定した同年4月から11年3月までの第6次中期経営計画最終年度の大幅な修正を行った。また、新たな計数目標として、13年3月期の連結売上高402億円を策定した。
自動車関連業界を中心とした製造業各社は従来型設備投資を大幅に縮小しており、同社を取り巻く環境は厳しい状況にある。今年3月期の売上高は254億円、損益面では設立以来初の赤字と、第6次中期経営計画の予想を下回る大変厳しい結果となった。そこで、不況下でも利益の出せる企業体質を作り、成長の道筋を確立することに経営方針の重点を置いて、第6次中期経営計画最終年度の見直しを行った。具体的には、今後、取引先において既存商品による市場の拡大が大きく見込めないため、顧客ニーズを収集し、成長が予想される環境、新エネルギー関連など新しい商材を発掘するMMS(マーケティング・アンド・マーチャンダイジング・ウイズ・セールス)を推進する。
また、国内メーカーが海外に傾斜した設備投資を行っていくことに対応、海外事業支援室を設置して、海外市場に対して内外一体営業を推進、強化していく。
その他、(1)地域に根ざした営業戦略を推進するエリアカバレッジ力の強化(2)人材投入による東京エリアの電気・電子・半導体及び東北エリアの自動車関連企業への対応強化(3)設備投資動向に影響されないように部材営業部を設置し、部材売り上げ比率の拡大を図る(4)本社ブロック、豊田ブロック、東京ブロックにそれぞれ開発営業部隊を設置し、新規顧客開発、既存顧客の再開発を行う―などの施策を実施する。
これにより、13年3月期には連結売上高402億円、営業利益5億5000万円、経常利益6億9100万円、当期純利益4億1400万円を目指す。